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抗酸化力のウソ・ホント!? 第10回 抗酸化力伝説を検証

【赤ワインは体にいい】

白ワインより赤ワインの方が体にいいと、メディアではよく紹介されていますね。
これはポリフェノールの抗酸化作用があるゆえ「健康にいい」と言われているのです。

きっかけは
「赤ワインを日常的に摂取するフランス人には心疾患や動脈硬化などの発症が少ない」という
研究結果からです。

ぶどうにはポリフェノールが多種含まれていますが、
その65~70%が種に含まれていると言われています。
皮には25~35%、果肉にはわずか2~5%しか含まれていません。
だから100%ぶどうジュースでも製造過程で皮を取り除いてしまう時点で、
ポリフェノールはあまり含まれていないのです。

なぜ白ワインより赤ワインなのか。
その違いは製造方法にありました。

白ワインは白ぶどうなど色の薄いブドウを使用し、

発酵は果肉だけを使います。
赤ワインは黒ぶどうや赤ブドウを使用しているので色素は濃く、

皮や種を含んで発酵をします。

この違いは大きく、白ワインのポリフェノール量は赤ワインの10分の1程度なのです。
また、アルコールはポリフェノール吸収の促進を手伝います

赤ワインにはアントシアニン・カテキン・シンプルフェノール・タンニンなど

多種含まれています。
これは、ポリフェノール同士の化学反応によって別のポリフェノールが作られているからです。

よって赤ワインと健康の関係はホントでした。
しかし、アルコールの過剰摂取は健康ではないのでご注意ください。

 

【コーヒーのがん予防】

コーヒーにはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が豊富に含まれています。
100mlあたり約200mg。
赤ワインのポリフェノール含有量は100mlあたり約230mgなので、
それほど変わらないかと思われます。

コーヒーといえばカフェインが心配されますが、
じつはカフェインよりもポリフェノールのほうが多く含まれているのです
コーヒーの苦みや色素、そして香りまでもがポリフェノールの成分になります。

コーヒーの香りを嗅覚で摂取することで
300種類以上あるコーヒーポリフェノールは抗酸化作用を発揮します。
DNAの酸化を妨げ活性酸素のダメージを防ぎます。
あのコーヒーの渋い匂いを嗅ぐだけでも
ポリフェノールの抗酸化作用の効果があるのです。

そしてコーヒーポリフェノールは吸収率が高いという研究結果もあります。
身体中に吸収することで抗酸化作用による動脈硬化やがん、糖尿病の予防ができます。

コーヒーががんの予防をするのはホントでした。

ただ、摂取しやすいコーヒーでも飲みすぎには注意が必要です。
胃液の分泌を良くする効果もあるので、消化性胃潰瘍を起こす可能性もあります。

 

以上、担当ナカノでした☆